浮気調査、夫の浮気相手は男だった

私は香川県で細々探偵業を営んで生活しています。
子供の頃にゲームや小説などのハードボイルド探偵に憧れ、この業界に入りました。
絶体絶命の危機、銃撃戦を切り抜けて、悪の組織と戦うクールな探偵になりたかったのです。
しかしながらよく考えれば日本で探偵が銃なんて持てるわけがありません、すぐに刑務所にぶちこまれます。
それでも企業間のスパイ合戦のようなシチュエーションなら味わえるかも?と思いましたが、現在に至るまでそのような経験はしたことがありません。
やっていることのほとんどは浮気調査です。
ほとんどと書きましたがここ数年はそれ以外の業務の依頼がありません。
先月も30代くらいの女性が事務所を訪ねてきました。
いつものように浮気調査の依頼でしたのですが、普段と少し違ったことがありました。
結論からいうと夫の浮気相手は男だったのです。
半年ぐらい前から夫の様子がおかしい、絶対に浮気していると奥さんはいいました。
私の経験にすぎないのですが、浮気調査の案件はそのほとんどが実際に浮気をしています。
これは女の勘がするどいとかそういうことではなく、費用対効果の問題だと思っています。
普通の主婦にとって探偵事務所に依頼するお金は安くありません。
ですから少しぐらいの疑念では調査という思いきった手段はとれないものなのです。
9割9分浮気しているが、証拠が掴めないので探偵の力を借りたいという事です。
私はすでにルーチンワークとなって浮気調査に乗り出しました。
夫の行動を監視、追跡して浮気の証拠を掴み、依頼者に出すだけです。
5日目の会社帰りに夫は家に帰らず、人と待ち合わせしていました。
監視していると相手は男性の方でした。
この時は浮気相手が男性だとは思わなかったので、あくびをしながら待っていたのですが、喫茶店を出た後に、二人で向かったのはホテルでした。
私は少しびっくりしたのですが、潜在的な同性愛者は人口の10%になるというインターネットの記事を思い出したので、さほど驚くことでもないかと思いました。
後はやることは一緒です。
ばっちり証拠を掴み、後日奥さんに提示しました。
人はびっくりしたとき固まるといいますが、あれは本当の事で、奥さんはしばらく絶句して黙っていました。
私は落ち着くのを待った後、状況を淡々と説明しました。
私に対して疑念の表情を浮かべていた奥さんも、少しずつですが確実に夫の浮気相手が男性だということを理解したようです。
その後奥さんに一度だけあったのですが、離婚せずもう一度やり直すということで、私は男に負けないようにと思いましたが、とても失礼ですので、心にしまい、応援していますと言いました。
今月も浮気調査をしています。
来月も浮気調査をしているでしょう。
そんな私は独身です。